その他の治療

スポーツマウスピース

スポーツにはケガがつきものです。とくに動きの早いスポーツ、コンタクト(接触)の多いスポーツでは、顎(がく)や顔面領域のケガの発生率が高くなっています。当医院では、ケガの予防のためのマウスガードの製作や、歯や顎などのケガの治療などに力をいれています。

●顎の骨折で多くみられるのが下顎の正中部での骨折です。

●歯が抜け落ちたときは、歯をやさしく洗ってホコリや泥などを落とし、牛乳や水でぬらしたガーゼやハンカチなどで包んだりして、乾燥させないようにしましょう。早く歯科医院に行けば歯が元どおりになる可能性があります。

●口のあたりに軽くボールが当たったりしただけでも、そのままにしておくと、歯の神経が死んでしまい、変色歯となってしまうことがあります。ちょっとしたことでも歯科医院で検査を受けるようにしましょう。

マウスガードについて

マウスガードは口の中の保護装置で、マウスピース、マウスプロテクターなどとも呼ばれています。マウスガードは外力から顎と口のまわりへの衝撃をやわらげ、歯の破折や、顎の骨折、口の中・口の外の軟組織のケガを防止しする役目をはたします。脳震盪(のうしんとう)の予防にもなります。

マウスガードは、上顎の歯につけることが多いのですが、スポーツによっては下のほうにだけ、あるいは上下につけることもあります。

※注意

マウスガードにはスポーツ用品店などで販売されている簡易型のものもありますが、口をあけるとすぐに落ちてしまったり、正しい咬み合わせができず顎関節(がくかんせつ)を痛めるなど、かえって危険なことがあります。歯科医院で型をとって精密に作るものが安全です。

マウスガードとスポーツパフォーマンス
正しいマウスガードの使用は体のバランスの安定、筋力の向上がみられるという研究データがあります。 競技の種類によっては、競技力が向上すると報告されていますので、歯科医院でつねにチェックしてもらいましょう。
マウスガードの効果
スポーツ先進国アメリカの歯科医師会の報告によると、合衆国内でおこなわれるスポーツの試合中にマウスガードを装着することで、年間200,000件以上の□腔領域のスポーツ外傷を防いでいるとしています。日本においても最近、予防効果が高いという同様な学会報告がみられます。
マウスガードの多様な効果

・歯の保護

・口腔・口唇周辺部の裂傷予防

・顎部の骨折の予防

・顎関節の保護

・脳震盪の予防

さらに装着することによって、安心感の増大という大きな効果があり、アグレッシブなプレー、ファインプレーに結びつきます。

マウスガードのチェック

多くのスポーツ選手は、パワーを出すために歯を食いしばります。マウスガード装着時の食いしばりは、マウスガードをすり減らしてしまいます。マウスガードは少なくとも1年に1回はすり減りや破損をチェックしてもらい、傷んだものは作りかえることをお勧めします。また成長期のお子さんは、 必ず2~3か月に一度はチェックを受けましょう。

※スポーツをする人は、定期的な口腔検診が必要です!

スポーツをする人に虫歯や歯周病があると、十分に栄養がとれないばかりか、自分の能力も十分に発揮できず、競技に集中できないことがあります。正しい栄養摂取、体力づくりや、健康の維持・ 増進のためにも定期的な口腔の管理が大切です。そのためには忘れずに歯科検診を受けましょう。

マウスピースについて

マウスピース(マウスガードとも言う)は、外からの衝撃から歯と歯周組織(歯ぐきや歯を 支える骨など)を守ることを目的としています。歯全体を覆うためか、結果的に装着時に 咬み合わせを高めることがあります。

マウスピースを使用した結果、筋力アップや重心の安定化、パフォーマンスの向上などの効果があらわれたケースが日本スポーツ歯学会などで報告されています。 長野五輪スピードスケートの金メダリスト、清水選手もマウスピースを装着して成績を伸ばした一人です。

この原因としては、ずれた咬み合わせが、マウスピースによって本来の咬み合わせに補正されるためだと考えられますが、あくまで仮説の域を出ず、いまだ解明されていないというのが現状です。一方、以前にも述べたように、調和のとれていない咬み合わせが顎関節症などの症状を引き起こし、健康を害する場合もあることから、マウスピースの装着には慎重な態度が望まれます。「ただ、つけてさえいればいい」という考え方では決して良い結果は得られず、 かえってプレイを制限することにもなりかねません。

カスタムメイドがおすすめ

マウスピースは、およそ3つの種類に分けられます。

・プリフォームドタイプ

出来合いのものをただ上下の歯でくわえるというものです。呼吸したり声を出すために口を開くだけで外れてしまいます。咬み合わせについては全く配慮されていないため、使用は控えたほうがいいでしょう。

・マウスフォームドタイプ

出来合いのものであっても、お湯につけて熱で軟化する、あるいはパテ状のものを練って、自分の口に合わせた整形ができるタイプです。マウスフォームドタイプといわれ、前者のプリフォームドタイプに比べれば改善されています。自分で咬んでで整形するため、ある程度咬み合わせとも調和します。ただし、ぴったりと口に合わせて整形するのはかなり難しく、経験と技術が要求されます。

・カスタムメイドタイプ

最もお奨めしたいのは、歯科医に作ってもらうカスタムメイドタイプと言われるマウスピースです。これは咬み合わせにも配慮され、歯や口にも違和感なくフィットします。いかに出来のよいマウスフォームドタイプでも、これにはかないません。前述の筋力アップや、 身体の重心の安定化などの効果が出る場合があるというのは、すべてカスタムメイドタイプのものについての報告です。

ただし、歯科医といっても、スポーツ歯学について十分な知識を持っている方ばかりではありません。また、マウスピースの作製は保険の適用範囲外といった面もあり、カスタムメイドタイプにおいても全く問題がないとは言えません。これらの問題点については、早急に改善されるべきだと考えています。

マウスピースの寿命

現在、マウスピースの装着を義務づけている競技は表のとおりです。今後、義務づけられる種目が増えることが予想されます。

マウスピースは、一度作れば一生使えるというようなものではありません。種目や個人の咬み癖などによっては、1シーズンももたない場合さえあります。ラグビーやサッカーは 普通1シーズンはもちますが、空手やボクシングといった格闘技では、マウスピースの寿命は短いようです。

逆に、ゴルフや野球では、2年という長寿の例もあります。ただ慎重に考えれば、やはり1年程度の間隔で再調整なり、作り直すなりしなくてはならないようです。

競技 義務化 詳細
ボクシング マウスピースの装着なしでは試合出場の資格なし。
アメリカン
フットボール
公式規則、1編1章4条:「必要な装具」に記載。規定の装具をつけていないプレーヤーに対しては、その所属チームにタイムアウトが課せられる。
空手 全空連の公式試合においてはマウスピース装着義務はないが、各流派(団体)が行う大会で義務化されているケースがある。
ラクビー 99年度から、関東協会の医歯薬リーグでは義務化。
ラクロス フィールドの全選手はマウスピースを必ず着用する。
インライン
ホッケー
20歳以下はマウスピースの着用が必要。